レンジローバースポーツ（ＬＷ５ＳＡ）のシフトレバー不具合による入庫がありました。

シフトレバーが動かずパーキングからシフトチェンジが出来なくなり、スイッチを押すとレバー付近から『カチッ』と音がするのみ。

オーナー様が契約駐車場内で前後に移動させている時に発生したトラブルでしたが、車両移動のために応急処置をしなければならず、ギヤをパーキングからニュートラル位置に手動で動かす手段をお伝えしました。

年式によって緊急時リリースレバーの場所が異なりますが、２０１５年モデルは室内センターコンソールのカップホルダー底面にあります。

底面のアクセスパネルを開けロック機構を解除、ブレーキペダルを踏みながらストラップの付いたエマージェンシーパーキングリリースレバーを上に引き上げるとでリリース機構が作動し、セレクターインジケーターとインストルメントパネルに『Ｎ（ニュートラル）』が点滅表示されます。これでニュートラル状態なので車両を押し動かすことが可能になります。

入庫後点検を実施して判明したのがシフトレバー内トリガーボタンのリンクシャフト折損によるものでした。

シャフトが折れて伝達されず、シフトチェンジが不可能となったアナログ的な原因でした。

リンクシャフトを補強し修理することも物理的には可能ですが、予兆も無く突然起こる不具合で車両移動が不可能になることを思うと部品交換が適切です。

修理は画像のＡＴシフトのアッセンブリー交換で完了しました。

※ギアシフトトリガーキット交換　　１６，５００円（令和３年３月時点参考価格）