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2010.04.28

1996英国渡航記 -ヘリテイジ・モーター・センター編-

ソリハルのランドローバー本社工場の守衛さんに教えてもらうまでもなく、Heritage Motor Centreへの訪問は予定していた。
位置的には、ソリハルからロンドンへ帰る途中にあるのだが、帰り道に寄るには充分な時間がない。結局、日を改めて出かけることにした。

 

時差とは面白いもので、英国滞在中は英国の遅い日没ごろにはすっかり眠りにつき、朝は日の出の時間には自然と目が覚める。ホテルのレストランが開くを待って朝食を取るパターンだ。
そうそう、ある日の朝のレストランでの出来事。ホテルの予約は朝食付きというスタイル。朝、レストランへ行くと、入り口で部屋番号を聞かれる。その日も部屋番号を告げると、「あなたはもう食べた」と。それはなにかの間違いだ!私は腹ペコだ!と言うと、「ほら」と部屋番号のところにチェックが済まされた台帳をこちらに向ける。どうせ、パンとコーヒーと牛乳しか置いてないんだから、仮に二度食べたところで大した問題ではないのに・・。「そう言われても食べてない!」と、しばし押し問答。後にも人が続いてきたので、係りの人は「分かりました、どうぞ」と、半ば納得しない様子のまま通してくれた。疑われたまま食事を取るのも腑に落ちないので、いっそ二人分食べてやりたほどだった。笑

 

 

話をヘリテイジに戻そう。ロンドンから郊外に出てハイウェイを飛ばせば、それほど時間は掛からなかった記憶がある。ハイウェイは、日本で言えば、北海道のような穏やかな丘陵地を走っていた。ヘリテイジも、そんな広大な土地のど真ん中にあった。

 

駐車場にクルマを停めると、待っていたのはトロッコ電車ならぬ、トロッコ・ランドローバー。博物館の正面玄関までをシャトル運行しているのだが、実はコレに乗らなくても普通に歩ける距離だった。しかし、これもアトラクションなのだろう。また、まだ日本ではほとんど見ることのなかったディフェンダーが牽引車だということだけで興味深々。ディフェンダーが動き出すと、客車がガシャンガチャンと豪快な振動を伴って引っ張られていく。大の大人が声を上げて喜ぶのだから、まんざらディズニーランドのウエスタンリバー鉄道のノリである。正面玄関までは笑えるほど近かった。

 

 

 

館内にはランドローバーを中心に、英国車の歴史に纏わる多くのクルマが展示されている。しかし、私が興味をもったのは様々な展示の方法。個人のガレージ風だったり、ショップ風だったり、そんな演出の中でクルマを魅せている。
そう、これが「レイブリック」の原点でもあるのだ。写真は煉瓦造りのガレージである。「lay bricks = 煉瓦を積む」、これが語源になって「LAYBRICK」という言葉が生まれたのだ。

 

 

建物の外にも広大な敷地が広がっており、そこにはオフロードコースもある。幾らか忘れたが、料金を払うとディフェンダーを使ったオフロード走行に同乗させてもらえる。ディズニーランドで言えば、ジャングルクルーズといったところだろうか。
そして、アトラクションに参加した。「転がるーーー!」「落ちるーーー!」の連続。アシストグリップにしがみつきながら、ランドローバーのポテンシャルの高さを身をもって認識した。

 

ざっとこんな具合の5日間の英国滞在だった。今思えば、英国のことやランドローバーのことをもっと勉強してから行けば、更に充実した旅行だっただろう。しかし、ランドローバーを通じて英国のことを知り始めて分かったことは、「GB」という世界はとても深いということ。ランドローバーに携わって15年が過ぎた。しかし、まだGBのことは知らないことだらけ。これからは、加速度的にGB染まっていきたいと思う今日このごろである。

 

今夜もThe Beatlesの曲を。
この言葉は、あらゆる場面で自分に都合よく解釈することで精神的な支えにもなっているほど。「なすがまま」「あるがまま」、壁にぶつかったときには「なるようになる!」と。
ピアノのメロディー、小刻みなハイハットの響き、シンプルなコーラス、この曲の魅力はとてもたくさんある。その中で、私が好きなフレーズは、後半の「Wakeup to the sound of music ・・・」の部分。彼らの感性の奥深さを理解しようってのがそもそも無理なのかもしれない。私にとっては、それほど奥深い何かを感じる名曲である。
今夜は、The Beatlesで、「Let it be」。

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